シリコンウエハー大手、中美矽晶製品（シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、ＳＡＳ）の徐秀蘭総経理はこのほど、傘下の環球晶円（グローバルウェーハズ、ＧＷＣ）で今年、半導体用８インチシリコンウエハーが20%の供給不足となっており、既に同製品の値上げを進めていると語った。なお業界関係者は、８インチウエハー価格は来年第１四半期に10%以上上昇するとの見通しを示している。11日付蘋果日報が報じた。
徐総経理は８インチウエハー市況について、今年は液晶パネル用ドライバＩＣ、電源管理ＩＣ、カーエレクトロニクス向け需要が旺盛となっており、今後もモノのインターネット（ＩｏＴ）分野の発展が需要を押し上げるとの見方を示した。
こうした中、ＳＡＳは来年、台湾、日本、米国、中国（江蘇省昆山）に抱える工場で生産能力の拡充を進める計画だ。特に日本では既に今年、８インチウエハーの生産能力を15%増強、来年はさらに製造プロセスのボトルネック解消により10%増強する予定だ。
なお証券会社は環球晶円の来年売上高について、今年比15%増の過去最高を記録すると予測している。
