鴻海精密工業は30日、2014年の財務報告を発表した。通年純利益はアップルのスマートフォン、iPhone6の販売好調を受けて前年比22.34％増の1,305億3,400万台湾元（約5,000億円）で過去最高となった。14年第４四半期の純利益も前期比66.37％増の567億1,600万元で、四半期ベースの過去最高を記録した。14年連結売上高も４兆2,124億7,400万元（前年比6.6％増）と過去最高を更新した。４兆元の大台突破は初めてだ。31日付工商時報が報じた。
好決算について証券会社は、▽iPhone6の出荷増▽業務効率の改善と工程の自動化プロセスの割合上昇▽鴻海によるiPhone6への金属筐体の供給比率が８割以上に上ったことによる設備稼働率の上昇▽出荷増に伴うアップルからの部品への補助金増大▽米ドル高に伴う為替差益の増加──などを挙げた。なお、第４四半期の為替差益は約70億元、通年では100億～110億元だった。
今年の見通しについて証券会社は、中国での第４世代移動通信（４Ｇ）市場拡大を背景に引き続き成長が期待できると予測した。
