原料価格の高騰で工業製品の値上げが相次ぐ中、ダイキンの販売代理店である和泰興業の蘇一仲董事長は25日、クーラーの販売価格を値上げせず、据え置く方針を発表した。値上げを行う他メーカーとの差別化を図る戦略で、消費者にアピールする。今年は特に、市場で主流となっているインバータエアコン分野で首位を目標とする。26日付工商時報などが報じた。
売上高2割成長を目標
台湾では例年4月からクーラー商戦が本格化するが、台湾松下、台湾日立などの日系家電メーカーが1~3%、域内メーカーが3~5%の値上げを表明している。原材料物価の高騰で各社とも生産コストが増大してはいるが、和泰興は価格を据え置くことが、厳しい競争を制する上で得策と判断した。
同社はインバータエアコン市場の拡大を受け、家庭用、業務用、ビル用マルチエアコン(VRV)やオフィス用エアコンのスカイエアシリーズなどのインバータエアコンを投入。今年は家庭用の販売台数で、昨年の11万台から27%増の14万台を目標とし、売上高では前年比2割成長の63億台湾元(約217億円)を目指す。
同社の分析によると、域内市場で吹出口分離タイプのインバータエアコンが占める割合は、2005年は12%にすぎなかったが、07年には29%まで伸びており、今年は38%まで増加すると予測している。 一方で、従来型のエアコンは、窓に設置するタイプで05年の42%から07年に33%まで減少、今年は28%を予測しており、吹出口分離タイプは05年が46%、07年が38%、今年は34%まで落ち込む見通しだ。
各社の目標販売台数も増加
ここ2~3年、メーカー各社は出荷予測が外れ、自社でコスト負担をやむなく吸収しなければならないケースがみられた。この経験から、今年のクーラー市場については、台湾日立が100万台と楽観視するほかは、大半のメーカーが慎重で、90万~97万台規模と予想している。
一方、自社の販売台数については、インバータエアコンの商機拡大を見込み、台湾日立が25万台、台湾松下が15万台など、各社1~5割の成長を目標としている。