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蔡一族、関羽信仰はタブー?


ニュース 社会 作成日:2008年3月7日_記事番号:T00005940

蔡一族、関羽信仰はタブー?


 中国三国時代の武将・関羽は、義に厚い人物として名高く、各地に関帝廟などが建てられ人々の信仰を集めているが、中でも警察や検察といった司法界の関羽信仰は有名だ。各県市の警察局の刑事警察隊や偵査隊の大半がオフィスに関羽を祭っているほどだ。

 朝晩関羽像に線香を上げ、毎月1日と15日には果物や野菜を供えている台南市警察局第2分局の偵査隊は、関羽を祭って以来、管轄区の治安が良くなったという。難解な刑事事件でも、関羽像に線香を上げて神頼みすればすぐに解決してしまうというから、実に霊験あらたかと言えよう。

 しかし、蔡瑞宗台南地検検察長のオフィスは例外。そこには関羽像はなく、代わりに金門の風獅爺が祭られている。「関羽を拝むなんてもってのほか。これは蔡家代々の家訓で、息子たちにもきつく言い渡してある」。

 その理由は、三国志演義の中に、関羽が張飛の疑いを解くために蔡陽を斬ったと書かれてあり、関羽は先祖を殺した憎き仇だからだという。蔡姓が多い雲林県北港鎮や嘉義県布袋鎮でも、彼のように関羽を拝むことをタブーとする蔡一族は多い。

 ところが、陳寿が編さんした正史「三国志」の蜀書先主伝によれば、蔡陽は関羽ではなく劉備に殺されている。信ぴょう性のある正史を丹念に読んだことのある人は少なく、通俗小説である三国志演義のほうが人々に浸透し、歴史的事実と錯覚されてしまったらしい。

 気の毒なことに、関羽は蔡一族から1,800年以上も無実の罪を着せられていたことになる。

 姓氏にまつわる「反目」は、このほかにも、彰化県鹿港鎮での「鄭姓と施姓は通婚しない」などがある。これは、鄭成功の臣下で清に寝返った武将の施琅が、清軍を手引きして台湾を攻めさせ、鄭成功の子孫を降伏させた故事にちなんでいる。