蔡英文主席とペアを組んで総統選挙に出馬する野党民進党の副総統候補に、中央研究院の陳建仁副院長（64）が決定し、中央社などによると16日午後４時から正式に発表する。
建仁氏。当選して副総統に就任すれば、バイオ産業の発展に力を入れるとの観測が出ている（14日＝中央社）
陳氏は重症急性呼吸器症候群（ＳＡＲＳ）が台湾を襲った2003年当時、行政院衛生署（現・衛生福利部）署長として対応に当たり、手腕が評価された。学術界での地位が高い一方、民進党との関わりは薄く、蔡主席の後継者になる可能性がないなど党内の権力争いと無縁なことが選ばれた有力な理由とされる。
陳氏は南部の高雄市出身の男性で、台北市出身の女性である蔡主席との補完性が高い。父親の陳新安氏はかつて高雄県長を務め、国民党系の地方派閥「白派」の創設者であることから、高雄の国民党地盤を切り崩す役割も期待されているようだ。
なお、大手ケーブルテレビのＴＶＢＳによると、陳氏は民進党の副総統候補になるに当たって中央研究院に退職を願い出た。
