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11月輸出総額16%減、金融危機後で最悪【図】


ニュース その他分野 作成日:2015年12月8日_記事番号:T00060823

11月輸出総額16%減、金融危機後で最悪【図】

 財政部が7日発表した11月の輸出総額は221億3,200万米ドルで前年同月比16.9%減だった。金額は2010年5月以来の最低。減少幅2桁は6カ月連続で、世界金融危機後で最悪だった。財政部は従来、10月が谷底と予想していた。張盛和財政部長は、輸出のハイシーズンに当たる下半期に好転が見られず、一体いつ回復するのか分からないと述べた。8日付経済日報などが報じた。

 製品別では11分類全てで減少した。減少幅が大きい順に、▽鉱産物、40.1%減▽光学器材(液晶パネルを含む)、35.1%減▽基本金属とその製品、21.8%減▽化学品、21.6%減▽電子製品、11.5%減──など。

 輸出先別でも5市場全てで減少した。減少幅が大きい順に、▽中国・香港、19.6%減▽東南アジア諸国連合(ASEAN)主要6カ国、19.3%減▽米国、10.9%減▽欧州、6.1%減▽日本、5.8%減──。

 財政部の葉満足統計処長は、今年は欧米のクリスマスシーズン向け需要が盛り上がらず、テロなどで欧米旅行も不振だと指摘した。主計総処は今年通年の輸出総額は10.2%減と予測しているが、中国の春節(旧正月)に向け、12月、来年1月に回復しなければさらにひどい結果となると予測した。今後、中国の経済成長鈍化や中国政府が支援する「紅色供給網(レッドサプライチェーン)」の勢力拡大が、台湾の輸出総額に打撃となると懸念を示した。

 1~11月の輸出総額は前年同期比10.3%減の2,584億3,000万米ドルだった。11月の輸入総額は前年同月比13.7%減の193億8,000万米ドル、1~11月は前年同期比16.5%減の2,110億4,000万米ドルだった。

 鄧振中経済部長は、輸出受注は好転の兆しがあり、早く輸出総額に反映してほしいと述べた。経済部は、来年は▽中国▽インドネシア▽ベトナム▽米国▽ドイツ──など11市場を強化すると表明した。