ニュース 社会 作成日:2016年1月27日_記事番号:T00061718
22日から続いた記録的な寒波が去り、25日は気温が10度を超えるまでに回復したが、急激な温度変化が原因で、台湾全土の計67棟のビルで外壁が剥がれ落ちるトラブルが相次いだ。立法院(台北市中正区)の建物でも26日、外壁のタイルが剝落し、ちょうど施設内に入ろうとしていた次期総統の蔡英文・民進党主席は安全を考慮して裏口から入ることとなった。
タイルが剝落した立法院の外壁。当時入り口付近で張り込んでいた記者に破片が飛び散った(26日=中央社)
専門家によると、ビルの外壁はセメントに砂と水を混ぜたモルタルでタイルを貼り付ける方法が一般的だが、気温が低下した際、モルタルとタイルの収縮度合いが異なることから間に隙間が生じる。これが繰り返されると徐々に隙間が広がり、タイルの剝落につながるという。
今回は寒暖の差が特に大きかったことから、築15年以上のビルを中心に剝落が相次いだとみられる。
台北市では立法院を含め49棟のビルでタイルが剥がれ落ちたと報告されており、うち南京東路3段の「興達大楼」と杭州南路1段の「好澄大楼」では落ちてきたタイルが歩行者に当たった。幸い2人とも軽症で、大事には至らなかったが、同市建築管理工程処は両ビルの責任者に対して6万〜30万台湾元の罰金を科し、1カ月以内の改善を命じる方針だ。
また延吉街の古いマンションでも4〜5階部分の外壁からタイルが剝落し、出前の配達員を直撃した。かぶっていたヘルメットが裂けるほどの衝撃を受けた配達員は「ヘルメットがなければ今ごろ病院のベッドの上だった」と声を震わせた。
このほか新北市で12件、桃園市で8件、基隆市、台中市、苗栗県で数件の剝落が報告されている。特に桃園市のマンションでは中庭に3階から10階にかけて約30平方メートルにわたるタイルが剥がれ落ち、ヘルメットなしでは近づけない状況となっている。
今後もタイルの剝落はしばらく続くと予想されるため、特に古いビルの下を歩く際はくれぐれもご注意を。
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