ニュース 社会 作成日:2016年1月29日_記事番号:T00061771
このほど台北市の台湾師範大学付属高級中学(師大付中)で、日本の姉妹校、山形県立米沢興譲館高校との日台交流活動が実施されたが、日本人生徒を歓迎するために師大付中が作成したポスターに同校の校章に加え、中華民国の国旗と台湾やモンゴルを含む中国大陸の地図が掲載されたことが話題を呼んでいる。
学校側は「政治的な意図はなかった」と説明したが、市民からは「国民党学校の認証取得済みだ」との皮肉も出た(師大付中の同女子生徒FBページより)
師大付中と米沢興譲館高校は、姉妹校となった昨年7月に師大付中の生徒が日本を訪れて交流を深め、今回は興譲館高校の生徒39人が28日に訪台し、師大付中の科学クラスの学生と英語で研究発表会を開催した。
その際、興譲館高校の生徒を歓迎しようと師大付中側が作成したポスターには、「WELCOME 山形県立米沢興譲館高等学校」と書かれた文字の下に、日の丸と中華民国の青天白日満地紅旗、興譲館高校と師大付中の校章が並べて配置されていた。そして国旗と校章の背景画像として日本列島と台湾を含む中国大陸の地図が描かれていた。
このポスターに違和感を持った師大付中の女子生徒の1人がポスター画像をフェイスブック(FB)に投稿し、皮肉を込めて「師大付中はそんなに誠実にしなくてもいいのに」とコメントした。というのも、そもそも中国を実効支配していた中華民国の憲法は、中国大陸、モンゴル、チベットを領土に定めているため、師大付中がポスターに掲載した地図は憲法を正確に反映したものと言えるためだ。
しかし女子生徒の投稿に対し、台湾の現状とはあまりにもかけ離れていると受け取ったインターネットユーザーたちは「日本にまで恥をさらした」「他の国との国際交流でも同じようにするのか」など疑問の声が相次いだ。中には「これはわざとやったな」など、中華民国憲法を皮肉る意図で作ったとの指摘もあった。
これを受けて師大付中の洪仁進・校長代理は、「過去の海外姉妹校との交流活動では校章のみを使用していたが、今回はポスター作成者がより内容を豊かにしようとグーグルで中華民国の地図を検索して発見し、時間がなかったためそのまま掲載した」と釈明。世間に不快感を与えたとして謝罪した。ポスターは既に取り外したということだ。
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