ニュース 政治 作成日:2016年2月1日_記事番号:T00061820
米国防総省は30日、米海軍の誘導ミサイル駆逐艦「カーティス・ウィルバー」が同日、中国、台湾、ベトナムが領有権を主張する南シナ海の西沙(パラセル)諸島で、中国が実効支配するトリトン島(中建島)から12カイリ(約22キロ)以内の海域を航行したことを明らかにした。米CNNなどが伝えた。
米国は今後も定期的に南シナ海で「航行の自由作戦」を続ける方針とみられる(30日=中央社)
米政府は昨年10月にも南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島で中国が造成している人工島の周辺12カイリ以内にイージス駆逐艦を航行させている。米国の動きは中国による海洋進出の動きをけん制し、南シナ海で航行の自由を確保するのが狙いだ。
もっとも米軍の動きは中国けん制が主な目的だが、今回の作戦行動は、馬英九総統が28日、台湾がスプラトリー諸島で実効支配する太平島を視察した直後のことだ。トリトン島についても、台湾は建前上、主権を主張しているため、台湾政府としては米国の行動を積極的に支持できない。
このため、台湾外交部は「中華民国は国連憲章や国連海洋法条約の定めにより、いかなる国も南シナ海で航行と上空通過の自由を持っており、わが政府も尊重している」とコメントするにとどまった。馬総統は南シナ海での領有権問題を棚上げし、資源の共同利用などを目指す「南シナ海平和イニシアチブ」構想を提唱してきた。
一方、中国外務省の華春瑩副報道局長は30日夜、「中国の領海法の規定により、外国の軍艦が中国の領海に入るには中国政府の許可を得なければならない。米軍艦は勝手に中国の領海に入った」などと批判した。対照的に、中国は馬総統の太平島視察については静観したままだ。
中国共産党機関紙、人民日報は31日、海外版ソーシャルメディア「侠客島」で「米国は台湾とベトナムを中国と同じ領有権主張者と扱うことで台湾とベトナムに取り入り、南シナ海問題で自身と歩調を合わさせようとしている」と批判した。
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