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紫光集団が独自にDRAM工場、イノテラモデルで


ニュース 電子 作成日:2016年2月1日_記事番号:T00061842

紫光集団が独自にDRAM工場、イノテラモデルで

 中国の国有半導体大手、紫光集団は、中国華南地区に独自に12インチDRAM工場を建設する方針を固めた。1日付工商時報が伝えた。

 紫光集団は独自に工場を建設した上で、米半導体メモリー大手、マイクロン・テクノロジーから技術移転による現物出資を募り、特許問題などをクリアする構えとされる。これはマイクロンと台塑集団(台湾プラスチックグループ)が台湾にDRAMメーカー、華亜科技(イノテラ・メモリーズ)を設立した形式と共通点がある。

 紫光集団は当初、マイクロンの買収を目指したが、米政府の反対で頓挫。マイクロンへの出資も米政府から難色を示され、方針を転換し、独自に中国でDRAM工場を建設した上で、マイクロンから出資を仰ぐことにした。

 今回の工場建設計画には、イノテラの前董事長で現在は紫光集団の執行副総裁を務める高啓全氏が陣頭指揮を取り、エルピーダメモリの坂本幸雄元社長も参画するもようだ。

力成・チップモスに恩恵

 一方、紫光集団は台湾の半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)大手3社への出資を計画しており、既に力成科技(パワーテック・テクノロジー、PTI)と南茂科技(チップモス・テクノロジーズ)が臨時株主総会で出資受け入れを決めている。

 紫光集団の新工場は12インチウエハー月産10万枚を超える規模とみられ、紫光と資本提携関係となれば、パワーテックやチップモスは封止・検査の後工程で直接恩恵を受けると期待される。

 一方、紫光集団の新工場稼働後は、中国のDRAM市場に進出している南亜科技(ナンヤ・テクノロジー)や華邦電子(ウィンボンド・エレクトロニクス)など台湾メーカーは厳しい競争にさらされそうだ。