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台湾製ねじの欧州輸出、WTO裁定で打撃も


ニュース 鉄鋼・金属 作成日:2016年2月18日_記事番号:T00062039

台湾製ねじの欧州輸出、WTO裁定で打撃も

 世界貿易機関(WTO)がこのほど、欧州連合(EU)が中国製のねじ、ボルトなどファスナー製品に85%の反ダンピング(不当廉売)関税を課していることは協定違反との判断を下したことを受け、年間12億米ドルのねじを欧州に輸出する台湾の関連メーカーが打撃を受けると懸念されている。18日付経済日報が報じた。

 台湾のねじメーカーによると、反ダンピング課税導入前、中国製ねじは欧州市場においてシェア26%を占めていたが、2009年1月にEUが中国メーカーをダンピング認定し、85%の関税を課したことで中国製品のシェアはほぼ消滅。その結果、台湾メーカーは発注切り替え需要の恩恵で大幅な業績成長につながった。

 しかしEUの決定を不服とする中国は、WTOに提訴。WTOもEUによる中国製ファスナーに対するダンピング課税は不当であり、撤回すべきとの判断を下した。

 なお台湾全体のねじ輸出額は約42億米ドルで、輸出先としては米国が最大の40%、欧州もこれに続く約30%を占めている。