ニュース 社会 作成日:2016年2月19日_記事番号:T00062052
桃園国際空港で今月初め、ある女性客が誤って自分の予約した航空会社とは異なる会社のカウンターでチェックイン手続きを行ったにもかかわらず、係員がミスに気付かずにそのまま彼女の手続きを完了。さらに内政部移民署による出境審査など3つの関門も通り抜け、間違いが発覚したのは目的地に到着した後のことだった。お粗末なチェック体制に「こんなことでテロが防げるのか」などと批判の声が上がっている。
桃園市に住む女性は今月2日、友人を通じて予約した香港航空(ホンコン・エアラインズ)の同日午後8時発、香港行きHX283便に乗るために桃園国際空港に向かった。しかし彼女は、これまで香港へは港龍航空(香港ドラゴン航空)で行くことが多かったため、間違えて同社とキャセイパシフィック航空の共通カウンターで搭乗手続きをしようとした。
ところが係員は、彼女の誤りを指摘することなく、別の男性乗客用の航空券を彼女に手渡し、手続きを完了してしまった。さらに手荷物検査場入り口での航空警察による航空券のチェック、移民署による出境審査、搭乗直前の航空会社による確認を全てすり抜け、ついに機内へ。間違った乗客を乗せた同便はそのまま離陸し、香港に到着した。
しかし到着後、出迎えた友人から「香港航空にあなたが搭乗しなかったと説明されたけど、どうやって来たの?」と問われ、彼女が航空券を確認したところ、そこには姓こそ同じだったものの、名前のローマ字表記は全く異なる男性の名前が記されていた。ちなみにその男性は偶然、何らかの理由で搭乗をキャンセルしたらしい。
あわてた彼女がキャセイ航空に問い合わせたところ、「改めて運賃を支払う必要がある」との冷たい返答が。しかも搭乗手続きをしなかったため、帰りの香港航空のチケットも無効になるという。結局、キャセイ航空に取り合って何とか香港航空の座席を確保し、台湾に帰ることができたが、彼女は「こんなに関門がありながらどうして誰もミスを発見できなかったのか」と憤っている。
今回の不手際についてキャセイ航空は「偶発的なミス」と強調した上で、乗客に謝罪し、間違いを発見できなかった係員を処分したと説明。一方、航空警察局は「確認するのは航空券の日付や偽造の有無だけで乗客の名前は見ていない」、移民局も「出境審査ではパスポートの真偽、有効期間を確認するが、航空券との突き合わせは行わない」と釈明している。
ただ今回のトラブルを受けて移民局は「より慎重に審査できるよう係員の訓練を強化する」とコメントした。
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