ニュース 電子 作成日:2016年2月19日_記事番号:T00062074
鴻海精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長は18日開いた春節(旧正月)後の始業式典で、今年は景気変動の激しい1年となる見通しで、売上高と利益の前年超えが最重要目標だと説明。技術、特許開発を引き続き進め、投資も拡大すると表明した。19日付経済日報が報じた。
郭董事長(中)は式典終了後に社員約40人を連れて日本へ向かうと説明。日本での提携案はシャープ以外にも多くあり、9〜10カ月先を見据えて動いていると述べた(18日=中央社)
鴻海の昨年売上高は前年比6.4%増と市場予想の10%増を下回ったが、同年第1〜3四半期利益は前期同期比27%増だった。
郭董事長は、米連邦準備理事会(FRB)が利上げ決定後、再び見送る姿勢に転じたことに触れ、「優秀な経済学者の多いFRBでさえ1カ月先を見通せない。今年の景気は変動が激しくなる」と述べた。
郭董事長は、世界景気は良くないが、鴻海は台湾、日本、中国、インド、米国、チェコで大型投資計画があり、今後も▽クラウド▽モバイル▽IoT(モノのインターネット)▽ビッグデータ▽自動車を含むスマート化▽通信▽ロボット──の事業強化に取り組むと強調した。
シャープとの交渉「誠意尽くした」
鴻海が買収を目指すシャープとの交渉について、郭董事長は「対外コメントできない段階に入った。あと2週間待ってほしい」と述べ、「(シャープに)最大の誠意を示した。人事を尽くして天命を待つ」と語った。
郭董事長は、シャープ関係者が今週来台して鴻海と3日間の会議を持ち、17日に台湾を後にしたことを明かした。シャープは20日に出資支援の受け入れ先を決める臨時取締役会を開くとみられるが、鴻海による出資案を支持する社外取締役2人を決議から除外するとの観測について郭董事長は、「当社とシャープに関わる情報は現在99.9%が憶測だ。実情と大きな差がある」と答えた。
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