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三井アウトレット滑り出し絶好調、初月売上高10億元


ニュース 商業・サービス 作成日:2016年2月19日_記事番号:T00062076

三井アウトレット滑り出し絶好調、初月売上高10億元

 日系初のアウトレットモール「三井アウトレットパーク(MOP)台湾林口」(新北市林口区)は1月27日のオープンから1カ月で10億台湾元(約34億円)近くを売り上げた。1日当たり平均5万~8万人、多い日は10万人近くが来店し、台北MRT(都市交通システム)市政府駅前の統一阪急百貨台北店を上回る客足だった。「不景気が全く感じられない」盛況ぶりで、南部での2軒目の出店構想が示された。19日付経済日報などが報じた。


日本で人気のシアトル発「ククルザポップコーン」にも行列ができた。篠塚董事長は、台湾は消費力が強く、流行にも敏感だと指摘した(三井不動産提供)

 MOP台湾林口はオープン当初1カ月間、営業開始の午前11時からわずか30分で駐車場が満車になった。大台北地区(台北市、新北市、基隆市)、桃園市、新竹市、苗栗県から来店客を集め、統計によると、2人に1人は実際に消費した。


オープン当初1カ月の売上高は、飲食店が20%を占めた(YSN)

 三井不動産が70%、遠雄企業団(ファーグローリー・グループ)の遠雄建設事業が30%出資する三新奥特萊斯の篠塚寛之董事長は18日、MOP台湾林口は予想以上に好調で、通年売上高60億元を達成できそうだと述べた。平均客単価は1,500元と、MOPの日本店舗に並び、シンガポール、マレーシア・クアラルンプール、中国・浙江省寧波などの海外店舗を上回る。今後、三井不動産グループの海外投資3,000億円の約半分を台湾に投資する考えだ。篠塚董事長は、遠雄企業団以外との提携も模索し、台湾でアウトレット3~4軒を出店すると語った。

 篠塚董事長はまた、三井不動産グループの複合型商業施設、「ららぽーと」を大台北地区に3~4軒出店する計画も明かした。

小売業に相乗効果

 食品大手、南僑集団の陳飛龍董事長は、アウトレットは最もホットな話題で、景気が低迷する中、購買意欲を刺激すると語った。MOP台湾林口に出店した小籠包レストラン「点水楼」は営業面積220坪、190席で、1日当たり平均700人以上、休日は1,000人が訪れ、春節(旧正月、2016年は2月8日)連休期間は1日当たり売上高が100万元を突破し、点水楼の過去最高を更新したと語った。

 アウトレット先発組、礼客時尚館(LEECO)の翁素蕙董事長は、昨年12月にオープンした台湾高速鉄路(高鉄)桃園駅前の華泰名品城(グロリア・アウトレット)とMOP台湾林口によって消費者にアウトレットが認知され、既存のアウトレットやショッピングセンターの客足が大幅に増えたと指摘した。LEECOは昨年売上高が6%増だった。

 グロリア・アウトレット近くに位置するショッピングセンター、大江国際購物中心(メトロウォーク)も、来店客が増えたと説明した。2月の前半2週間の売上高は38%増えており、相乗効果がうかがえる。