中国の華為技術（ファーウェイ・テクノロジーズ）は昨年の携帯電話出荷台数が１億台を突破し、世界３位に浮上した。今年は３割増を予測、３年以内の世界２位、2021年の世界首位を目指している。サプライチェーンの▽華晶科技（アルテック）▽敦泰電子（フォーカルテック・システムズ）▽矽創電子（シトロニクス・テクノロジー）──などが恩恵を受けそうだ。23日付工商時報が報じた。
ファーウェイは、アルテックからデュアルレンズカメラの画像処理プロセッサー（ＩＳＰ）を調達しており、アルテックの画像処理用ＡＳＩＣ（特定用途向けＩＣ）は中国のスマホ市場シェアが急上昇している。
ファーウェイは今年、携帯電話に解像度720p以上のＨＤパネルを搭載しており、フォーカルテックが液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）ドライバＩＣやタッチＩＣを供給している。今年は指紋認証センサー、圧力センサーも採用されそうだ。
シトロニクスは昨年ＭＥＭＳ（微小電子機械システム）に参入し、今年、光センサー、加速度センサーがファーウェイのサプライチェーン入りを果たした。下半期は健康測定、ウエアラブル（装着型）端末のセンサー市場入りを目指す。
ファーウェイ傘下のＩＣ設計、深圳市海思半導体（ハイシリコン・テクノロジーズ）は16ナノメートル製造プロセスでプロセッサー「Kirin950」の生産を開始したほか、パワーマネジメント（電源管理）ＩＣ、オーディオコーデック、高周波（ＲＦ）ＩＣなどを開発している。ハイシリコンは今年台湾メーカーへの発注を拡大しており、▽台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）▽矽品精密工業（ＳＰＩＬ）▽京元電子（ＫＹＥＣ）──などが恩恵を受けている。
