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3大科学園区の15年売上高、4年ぶり減少【図】


ニュース その他分野 作成日:2016年2月25日_記事番号:T00062164

3大科学園区の15年売上高、4年ぶり減少【図】

 科技部が24日発表した、新竹科学工業園区(竹科)、中部科学工業園区(中科)、南部科学工業園区(南科)の3大科学工業園区に進出する企業の2015年売上高は2兆3,085億台湾元(約7兆8,000億円)で、過去2番目に高かったものの、前年比0.7%減と4年ぶりに減少した。南科が半導体市場の需要増で前年比11.84%増の7,151億元と過去最高となった一方、半導体が約7割を占める竹科は5.34%減の1兆1,012億元だった。IC設計大手、聯発科技(メディアテック)が生産拠点の一部を園区外に移転したことで同分野の生産額が950億元、31%減少したことが響いた。中科は5.74%減の4,921億元だった。25日付工商時報が報じた。

 中科の半導体企業は現在28ナノメートル製造プロセスが主力で、製品価格の下落や、サプライチェーンによる在庫水準調整、さらには中国の「紅色供給網(レッドサプライチェーン)」台頭の影響で売上高が下落した。ただ中科管理局は、今年は矽品精密工業(SPIL)や台湾美光記憶体(マイクロン・メモリー台湾)が生産規模を拡大し、台湾積体電路製造(TSMC)が年末にFab15工場で10ナノプロセスでの生産を開始するため、巻き返しが期待できると話した。

 なお、科技部は、主な国際予測機関が今年の経済成長率は昨年を上回るとみており、モノのインターネット(IoT)やビッグデータの成長により半導体の在庫水準も正常に戻ることが期待できるとして、3大園区全体の売上高は3.24%増の2兆3,832億元に達すると予測している。