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使用済み核燃料棒、第1原発に保管計画


ニュース 公益 作成日:2016年3月1日_記事番号:T00062218

使用済み核燃料棒、第1原発に保管計画

 台湾電力(TPC)は、2018年から19年にかけて法定稼働年限の経過を理由に廃炉となる第1原子力発電所(新北市石門区)で、廃炉後も使用済み核燃料棒を敷地内に40年間保管する計画を行政院原子能(原子力)委員会(原能会)に提出した。1日付蘋果日報が伝えた。


張善政・行政院長(中)は、使用済み核燃料棒はどこに持っていこうが、100%の解決策はないと語った(1日=中央社)

 脱原発を掲げる民進党への政権交代が決まったことで、第1原発は1号機が18年12月5日、2号機は19年7月に稼働を終了する予定だ。TPCは25年間をかけ、除染、解体作業を進め、廃炉で出る使用済み核燃料棒約7,400本は敷地の南西部分に建設する第2期乾式貯蔵施設に保管する予定だ。稼働停止に伴う一連の費用は182億台湾元(約620億円)を見込む。

 第1原発には既に第1期乾式貯蔵施設に1,680本の使用済み核燃料棒が保管されている。

 環境団体は使用済み核燃料棒を敷地内に保管すれば、住民の安全が脅かされるとして反発している。緑色公民行動聯盟の洪申翰副秘書長は「貯蔵キャスクのひび割れなどで放射能漏れを引き起こしやすいため、TPCは第1期貯蔵施設のような地上方式を採用すべきではない」と指摘した。

 現在稼働中の原発3カ所が廃炉になれば、大量の使用済み核燃料棒が出るため、その処理問題は民進党政権にとって頭の痛い課題となりそうだ。