ニュース 社会 作成日:2016年3月3日_記事番号:T00062270
台湾では近年、地元の名産物をデザインに取り入れるなどさまざまな趣向をこらした街灯が設置され、中には高い評価を受けて名所化しているものも現れている。しかし一方で、自治体の意向とは裏腹に市民の不評を買ってしまうケースも中にはあるようだ。
宜蘭県では、サバ漁で知られる南方澳漁港(蘇澳鎮)周辺に設置されたサバのデザインを取り入れた街灯や、冬山郷の梅花湖風景区周辺に設置された梅の花が咲いているように見える街灯、三星郷の先端部におもちゃの木馬を取り付けた街灯が好評を受けており、特色ある街灯の導入に成功した県と言えそうだ。
一方、新竹県でもホタルの鑑賞スポットとしても知られる竹東鎮の歩道橋に、巨大なホタルの模型を取り付けた街灯を設置した。しかし、歩行者からは「ゴキブリが飛んでいるようにしか見えない」と不評で、しかもメンテナンスが行き届かないのか、ホタル街灯の多くで明かりがつかなくなっており、夜になるとその異様さが目立つという。
また南投県は昨年6月、鹿の一種「サンバー(スイロク)」の頭部をデザインに取り入れた街灯17本を国姓郷の道路沿いに設置した。このデザインが採用されたのは、同郷で 漢方薬、鹿茸(ロクジョウ)の原料となる鹿の角を取るために「サンバー」の飼育を行っているためだが、設置後しばらくして、一部住民からなぜか不満の声が上がるようになった。
その理由を聞くと、「住宅に包丁やナイフなど先の尖ったものが向けられるのは風水にとって良くない」とのこと。鹿の角もその中に含まれ、これが向けられた家では家族がけがをするなど不幸に見舞われると不安に駆られているそうだ。
このため同県政府は、何とか鹿の角がどの家にも向かないよう調整に努めたものの、どうやっても誰かの家に向いてしまうとして結局、鹿の頭を取り外すことに決めた。
ただ、風水を信じない若者などからは「かわいいデザインなのにもったいない」と惜しむ声も上がっているそうだ。
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