ニュース 社会 作成日:2016年3月4日_記事番号:T00062296
このほど彰化県の住宅地を歩いていた女子中学生が道端に赤い布で包まれた100台湾元札を発見。近くに交番があったことから、拾って届けようかと考えていたところ、通りかかった女性に「拾うな」ととがめられた。女子生徒はなぜ拾ってはいけないのか不思議に思ったが、女性から理由を聞いてやはり拾わないことに決めた。
冥婚用の「仕掛け」に決まった形式はないため、道でそれらしき物を見つけても素通りした方がよさそうだ(フェイスブックページ「我是北斗人」より)
女子中学生が発見した100元札は折り鶴のように折られた赤い布の中に入っており、その一部が外にはみ出していた。一緒にいた友達が「100元だ!」と大声を上げたことから、周囲にいた生徒が10人以上集まり、お札を囲んで思案していた。
そこへバイクで通りかかった大人の女性が生徒たちに向かって「それは拾っちゃダメだよ!」と大声をかけた。「近くに交番があるのにどうして拾っちゃいけないの?」と聞く生徒に女性は「それは『冥婚』のために置いてあるんだよ。拾ったら死者と結婚しないといけないよ」と告げた。
「冥婚」というのは、未婚で亡くなった子どもをふびんに思う親が、死後に適当な相手を立てて婚礼を挙げさせる風習だ。台湾では亡くなった女性に対して行われることが多く、「結婚相手」は死者、生者、既婚、未婚を問わないが、中に死者の生年月日を記した紙を入れた赤い袋や現金を死者の親族が道端に放置し、拾った人を「縁がある人」として相手に選ぶ、という方法もある。
台湾で赤い袋はお年玉や祝儀を入れる「紅包」を連想させるため、発見者は善意、悪意にかかわらず、中にお金が入っている可能性が高いと考えてつい拾いたくなるが、冥婚の風習を知る年配者は子どもらに「道に落ちている紅包やお金をみだりに拾ってはいけない」と教えるのだそうだ。
ちなみに嘉義県にはこれまで冥婚用の紅包を3度拾い、3度も死者と結婚する羽目になった男性がいるらしい。
一方で台湾には不運続きの人が紅包に現金を入れて捨てて開運を図るという習慣もあり、今回の彰化県のケースも冥婚用のものとは限らないと専門家は指摘している。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722