ニュース 電子 作成日:2016年3月29日_記事番号:T00063246
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は28日、中国南京市に総額30億米ドルを投じて12インチウエハー工場と設計サービスセンターを設置する投資計画について、市側と契約を締結したと発表した。2018年下半期に16ナノ製造メートルプロセス製品の量産を見込む。台湾半導体メーカー単独による中国への12インチ工場投資は初めてで、投資額は台湾業界過去最大、最先端プロセスによるプロジェクトとなる。29日付蘋果日報が報じた。
南京12インチウエハー工場は浦口経済開発区に設置し、月産能力2万枚を計画している。証券会社は工場着工時期について、第2四半期を予想している。工場と設計センターでそれぞれ1,200人、500人の人員募集を行う計画だが、機密漏れ防止のため、量産以前は台湾から派遣する従業員の割合を50%以上とする方針だ。
台湾経済研究院(台経院)の劉佩真副研究員は、▽中国市場の成長▽他の大手半導体メーカーによる中国投資▽中国政府による政策推進──の3点を、TSMCが中国投資に踏み切らざるを得ない理由として挙げた。業界関係者は、TSMCは南京工場の稼働後、中国のハイエンドプロセス市場で高いシェアを取ることが見込まれるため、中国メーカーによる盲目的な生産拡大の動きを抑えて、市場の安定に寄与する効果が期待できると予想した。
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