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馬英九総統、自虐ネタでお別れ


ニュース 社会 作成日:2016年5月19日_記事番号:T00064242

馬英九総統、自虐ネタでお別れ

 任期終了をあす(20日)に控えた馬英九総統は18日、自身のフェイスブックページにこれまでの支持に感謝する動画(https://www.facebook.com/MaYingjeou/?fref=ts) を投稿。その中で最後に心の広いイメージを残したかったのか、自身に批判的なネットユーザーが過去、同ページに書き込んだ嘲笑的なコメントや質問にユーモアのある受け答えを披露して見せた。

/date/2016/05/19/20fb_2.jpg19日午後3時時点で再生回数は585万回。就任以来8年で最も人気となっている(フェイスブックより)

 今回、馬総統が取り上げた過去の「嘲笑ネタ」の一つは「死の握手」。これは総統と握手を交わした人物が、その後死亡したり、離婚したりと相次いで不幸に見舞われたことがネット上で話題になったもので、昨年訪台して総統と握手を交わした日本のお笑いタレント「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さんを心配する声まで上がった。

 このネタに対し馬総統は動画の中で「私の手にはそんなすごいパワーがあったのか、それなら大切にしないと」と語った上で、そばに置いてあった保湿クリームを手にとって塗るというパフォーマンスを披露した。

 次は2014年に馬総統がニュージーランドとの経済協力協定に言及した際、本来、鹿の角を原料とする漢方薬の「鹿茸(ロクジョウ)」のことを勘違いして「鹿の耳の中に生えた毛」と語った話題。このネタについてこれまで沈黙を守ってきた馬総統は今回、「私が間違っていた。罰を受けたい」と語り、小学校で児童が使用するノートをおもむろに開き、筆で「鹿茸は漢方薬の原料で、まだ固くなっていない、毛で覆われた若い角のこと」というフレーズの書き取りを3回繰り返した。

 3つ目はネットユーザーから寄せられた「あなたは『馬脳水母』ですか?」という質問についての話題。「水母」というのは「クラゲ」を表す中国語で、「瑪瑙水母(メノクラゲ)」をもじって、馬総統のことを「脳なし、くねくねしている、手に毒がある」とやゆするものだ。これに対し馬総統は、最近の流行語をまねて「ボクは馬脳水母じゃない、黙ってたけど」とコメントした。

 そして最後に言及したのは、2011年に再選を目指して出馬した総統選のテレビ討論会で「逆風高飛」(逆風を利用して高く飛ぶ)というセリフを台湾語風に発音した問題。本人は一般的に自身に批判的とされる台湾語話者に親しみを表現したかったようだが、「あざとい」などと反感を強める結果となった。このネタについては画面の外のスタッフに向かって「おい、そのことについては触れない約束じゃなかったのか」と不満を述べるというジョークで締めくくった。

 少々固いイメージのある馬総統らしからぬこの動画は、ボランティアスタッフが企画し、1日の職務を終えた夜に官邸で撮影されたそうだが、馬総統は疲れを感じさせず、ノリノリで取り組んだという。ようやく重責から解放されるため、心が軽くなっているのかもしれない。

編集長のニュースに肉迫!「第1回 死の握手」
https://www.ys-consulting.com.tw/news/48725.html