ニュース 公益 作成日:2016年6月16日_記事番号:T00064726
魏明谷彰化県長は15日、蔡英文政権のクリーンエネルギー政策に合わせ、台湾電力(台電、TPC)彰工火力発電所跡地に、同社の風力発電運営センターを誘致すると表明した。投資額は2,000億台湾元(約6,500億円)。TPCの陳一成再生能源処長は、近く彰化県と提携覚書(MOU)を締結する予定で、将来は台湾の風力発電の6割を占めるウィンドファームになると語った。16日付聯合報が報じた。
魏彰化県長は、同県は風力発電、太陽光発電などクリーンエネルギー効率が台湾最高だと力説した(15日=中央社)
魏彰化県長は、彰化県の風力発電の効率は雲林県の2倍で、日照時間も長く、クリーンエネルギーの発展余地が大きいと語った。蔡総統が6月末~7月にグーグルの工事の進捗を視察するため彰化浜海工業区線西区を訪問予定で、彰浜工業区の企業にクリーンエネルギーの使用を求めているため、風力発電運営センターは今後、クリーンエネルギー運営本部への昇格もあり得ると述べた。
TPCは、彰化県の沿海は遠浅で、洋上風力発電(オフショア風力発電)に適していると指摘した。第1期は風力発電機120基を予定。完成まで早くても5年必要で、年間発電量は25億キロワット時(kWh)を見込む。ただ、予定地のTPC彰工火力発電所は年初に環境影響評価(環境アセスメント)を提出したが、まだ審査を通過していない。
彰化県野鳥学会の黄聖揚理事長は、風力発電機やその騒音は、シナウスイロイルカ(ピンクイルカ、中華白海豚)の生息を脅かすので、彰化県の沿海20カイリ以遠が好ましいと話した。シナウスイロイルカは、国際自然保護連合(IUCN)レッドリストで準絶滅危惧種(NT)と判断されている。
クリーンエネルギーに4200億元
彰化県の風力発電所は、TPCが今後15年で4,200億元を投じるクリーンエネルギー計画の一環だ。計画の目標は、▽洋上風力発電、180万キロワット(kW)▽太陽光発電、100万kW▽陸上風力発電と地熱発電、70万kW──。
陳再生能源処長は、地上設置型太陽光発電に400億~500億元を投じると説明した。ただし、場所は決まっていない。
地熱発電については、工業技術研究院(工研院)と昨年、緑島(台東県)での浅層地熱発電パイロット計画の提携協定を締結した。経済部能源局(エネルギー局)の認定を経て、今年下半期に坑井掘削試験を行い、来年設置し、試験運転を行う予定だ。初期目標は1時間当たり400kWhで、3年以内に発電量2,000kWhを目指す。4年後に台東県、大屯山(台北市北投区)などの地下深層を開発する。
蔡政権の2025年の脱原発目標との5年間の開きについて、陳再生能源処長は、地熱発電の研究開発(R&D)に時間がかかるためと説明した。
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