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中華航空、客室乗務員らがスト権確立


ニュース 運輸 作成日:2016年6月22日_記事番号:T00064834

中華航空、客室乗務員らがスト権確立

 中華航空(チャイナ・エアライン)の客室乗務員らが加入する業界労働組合、桃園市空服員職業工会は21日深夜、ストライキ権確立投票を締め切り、組合員2,638人の9割以上の賛成を得てスト権が確立された。22日付経済日報が伝えた。

 台湾で客室乗務員が合法的にスト権を確立したのは初めてで、客室乗務員らは夏休み期間中にストを決行する計画だ。

 労組側は▽客室乗務員の外地滞在手当を毎時2米ドルから5米ドルに引き上げる▽上司が部下、部下が上司をそれぞれ評価する双方向の人事考課制度の導入──などを求めているが、会社側はいずれも難色を示している。

 会社側はスト権確立について、「尊重するが遺憾だ」とした上で、張有恒総経理が労組側との折衝に当たる考えを示した。会社側はストが決行された場合の影響を最小限に抑えるための対応策を既に立てている。

 桃園市職業工会の林佳瑋秘書長は「夏休みにストを行うことを決めたが、日付や期間についてはまだ協議が必要だ。旅客には必ず事前に知らせる」と説明した。

 交通部の王国材政務次長(次官)は「スト権を確立してもひとまず決行を見送ってほしい」と述べ、労使双方の譲歩を呼び掛けた。

 一方、法律専門家からは今回スト権を確立したのが「職業工会」(業界労組)である点を問題視する声がある。法律上はストの主体を「労働組合」とする規定があるだけだが、労使紛争は企業ごとの労働組合が解決に取り組むべきとの考えだ。