ニュース 電子 作成日:2016年7月4日_記事番号:T00065031
鴻海科技集団(フォックスコン)の通信キャリア、亜太電信(アジア・パシフィック・テレコム)は第3四半期から、モノのインターネット(IoT)向け通信規格「LoRaWAN」を採用したLPWAネットワークを提供する。7月から台北市、新北市、桃園市の500カ所にホットスポットを設置し、第3四半期中に台湾全土に広げ、アジア初のIoTアイランドを構築する。統計によると、2020年に世界でIoT端末は250億件、商機は4兆米ドルに上る見通しだ。鴻海集団は台湾を足掛かりに、LoRaサービスの世界展開も視野に入れる。4日付経済日報などが報じた。
LoRaWANを推進するLoRaアライアンスは、▽鴻海精密工業▽正文科技(ジェムテック・テクノロジー)▽中磊電子(サーコム)▽セムテック▽IBM▽シスコ▽オレンジ▽中興通訊(ZTE)──などが加盟し、ニューヨークなどでサービスを開始している。これにより、▽子どもの位置情報の特定▽高齢者の徘徊(はいかい)予防▽ペットの追跡▽駐車スペースの確認▽自動車やバイクの盗難防止▽土壌や水質検査▽水道や電気のスマートメーター──などが可能になる。
鴻海集団の副総裁を務める亜太電信の呂芳銘董事長は、鴻海と亜太電信が出資する富鴻網(FHネット)がシステムインテグレータ、構築を担当し、亜太電信がネットワークの運営を担うと説明した。
鴻海は、ジェムテックとの提携で、まず台北市でLoRaホットスポットを12カ所に設置し、アジア初のIoT首都を目指す。
亜太電信は産業用コンピューター最大手の研華科技(アドバンテック)との提携で、新北市林口にLoRa試験区を設置する。LoRa試験区にはアドバンテックがIoTセンサー、ゲートウェイ、クラウドデータの収集、応用分析技術を提供する。鴻海と亜太電信は台湾のIoT関連メーカーと提携し、海外進出も視野に入れる。
亜太電信の呂董事長は、鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長のIoT、スマートライフの夢を実現する第一歩だと語った。
仏アクティリティーと中国展開も
フランスのIoT、クラウドソリューション大手、アクティリティーは1日、鴻海集団との提携で、中国版IoTソリューション「シングパーク」を発売した。LPWAネットワークを支援しており、低消費電力、長距離、低コストを実現する。スマートハウス、スマートシティーがターゲットだ。
アクティリティーは、中国のIoT市場の成長率は30%に上り、20年の世界市場のIoT端末のうち3分の1を占めると予測した。
統計によると、IoTの世界経済に対する影響は25年までに11兆1,000億米ドルに上り、うちスマートファクトリーが3兆7,000億米ドル、スマートシティーが1兆7,000億米ドルを占める見通しだ。
鴻海は昨年6月、アクティリティーに対し、オランダの通信キャリアのKPN、フランスのオレンジ、スイスコムやGinko Veturesと共同で2,500万米ドルを出資した。鴻海の出資額は非公表。
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