ニュース 社会 作成日:2016年7月11日_記事番号:T00065164
台風1号(アジア名・ニパルタック)は8日早朝、猛烈な勢力で台東県に上陸し、南部を横断。台東県内を中心に南部各地に大きな被害をもたらした。中央災害対策センターの集計によると、3人が死亡、311人が負傷した。
バナナやパパイヤ、文旦(ブンタン)などの農産物への被害も甚大だ(10日=中央社)
今回の台風では、台東県の台東市と蘭嶼で最大瞬間風速が台湾の風力等級で17級(秒速56.1~61.2メートル)に達し、けが人は台東県に300人が集中した。大半は落下物やガラスによるけがだった。また最大雨量は花蓮県富里郷六十石山で観測した640ミリだった。
ライフラインにも被害が相次ぎ、台東県内で2万4,829世帯で断水。台東、屏東、花蓮の各県で54万5,696世帯が停電した。
交通への影響では、道路が22カ所で通行止めとなった。台東沖の緑島では島を一周する「環島公路」が落石で通行できなくなった。空の便は台湾域内・国際線合計で110便が欠航した。
一方、行政院農業委員会(農委会)によると、農林水産業への被害は台東県のバンレイシ(釈迦頭)畑などを中心に10日夕現在で9億1,717万台湾元(約29億円)の被害が出た。台湾南部の雲林、嘉義、台南地区では野菜畑に大きな被害はなかったが、市中では野菜の小売価格が高騰し、キャベツ1玉に100元近い値が付いた。南部の豚肉相場も台風被害前と比べ、100キログラム当たり400~600元上昇した。
台風1号は台湾南部を横断後、弱まりながら台湾海峡を西進し、中国福建省に上陸後、熱帯低気圧となった。台風接近に伴い、台湾全土では8日に公共機関・学校を休みにする「停班停課」の措置が取られたが、台北をはじめ北部では雨風ともにそれほど強まらなかった。
蔡英文総統は10日、被害が集中した台東県入りし、緑島、蘭嶼、台東市内を視察した。蔡総統は「今回の大災害からの復旧過程で、政府は市民に寄り添っていく」と強調した。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722