ニュース 政治 作成日:2016年8月2日_記事番号:T00065590
蔡英文総統は1日、「原住民族の日(先住民族の日)」に合わせ、総統府に各先住民族の代表を招き、過去の不平等な待遇について謝罪した。台湾総統が先住民族に公式に謝罪するのは初めてだ。2日付聯合報などが伝えた。
蔡総統はパイワン族の伝統的な図柄があしらわれたジャケットを着て現れた(1日=中央社)
蔡総統は冒頭、国民党の李登輝政権が1994年8月に憲法の条文を追加し、差別的な意味合いを持つ「山地同胞」の呼称を「原住民(先住民)」に改めたことなどこれまでの動きに触れながら、「過去400年に皆さんが受けてきた苦痛や不公平な待遇に対し、政府を代表して謝罪する」と述べた。
その上で、謝罪理由について、「400年来、台湾にやってきた政権は武力による征伐、土地収奪によって先住民族のそれまでの権利を強く侵害した」と指摘した。
蔡総統は「きょうの謝罪はあまりに遅きに失したが、一つの始まりでもある」と述べ、先住民族との和解を訴えた。その上で「口頭での謝罪だけでは足りない」とし、総統府に「原住民族歴史正義・移行期の正義(転型正義)委員会」を設置し、自らが招集人を務めることを明らかにした。
行政院は定期的に「原住民族基本法推進会」の会合を開くとともに、「原住民族法律サービスサンター」を設けるほか、台東県の離島、蘭嶼への放射性廃棄物貯蔵をめぐる真相調査報告をまとめる。
蔡総統はこのほか、9月30日までに平地先住民「平埔族」の権利と地位に関し、関係法令を見直すほか、11月1日に先住民族の「伝統領域」を指定することも表明した。また、毎年8月1日には行政院が先住民族の歴史正義と移行期の正義に関する取り組みの進行状況を説明する。
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