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歩道橋を自宅に直結、34年間誰もとがめず


ニュース 社会 作成日:2016年8月3日_記事番号:T00065619

歩道橋を自宅に直結、34年間誰もとがめず

 新北市板橋区の民権路沿いの住宅が、道路に架かる歩道橋から3階に直接出入りできるよう改築して、34年間にわたって使っていたことが分かり、物議を醸している。

 住宅は外壁が歩道橋とくっつくくらいに近く、3階の外壁面を改築してドアを設け、住宅に面した歩道橋の欄干を開閉式に改造して、ドアからすぐに歩道橋の歩道面に出れるようにしている。

 住民の男性、許さん(70)によると、歩道橋が建てられたのは1982年で、当時、歩道橋設置によって出入りが不便になり、資産価値に影響すると心配した住民らが当局と交渉した結果、こうした改築が認められ、以来34年間、家の出入り口として使い続けているという。

 しかし、公共物である歩道橋を私物化するような使用は問題ではないかとの通報が新北市工務局に寄せられ、同局で調べた結果、改築を認めた当時の公文書は見つからなかった。このため同局は住宅改築を建築法違反と認定、30日以内に外壁からドアを外して元通りにし、できない場合は6万~30万台湾元の罰金を支払うよう命じた。安全のため、開閉式の欄干は鎖で開かないようにする考えだ。

 市の判断に対し許さんは、「1階と2階は人に貸している上、下の階に行く出入り口は既に封鎖して物置になっている。歩道橋への連絡口がなくなれば本当に困る」と頭を抱えている。当時、当局との約束を文書化していればこうした事態は防げたかもしれないが、思ってもみなかった展開だろう。

 なお、近くの住民からは、歩道橋はほとんど利用されておらず、付近には横断歩道もあるので、撤去した方がよいといった声も出ている。