ニュース 社会 作成日:2016年8月5日_記事番号:T00065675
あす(6日)に開幕するブラジル・リオデジャネイロ五輪に台湾代表として出場が決まっている女子テニスの謝淑薇選手(30)が4日、自身のフェイスブック(FB)ページに突如、「きょうをもって台湾代表を引退する」と宣言。リオ五輪での試合を棄権することを示唆し、騒動になっている。中華民国テニス協会が五輪に派遣するコーチの選出方法を直前になって変更したことへの不満が原因とみられる。
謝選手は2013年に台湾人選手として初めて英ウィンブルドン選手権で優勝(ダブルス)するなど台湾を代表するテニスプレーヤーだ。リオ五輪でもシングルス、ダブルスともに出場権を獲得し、活躍が期待されている。
プロテニスプレーヤーには各選手に専属のコーチが付くのが一般的だが、五輪の場合、代表チームに帯同できるコーチの数が制限され、台湾代表ではこれまでシングルスとダブルスの両方に出場する選手に、コーチを優先的に派遣する決まりとなっていた。
しかし五輪開幕を3カ月後に控えた5月になってテニス協会はその派遣規定を変更。世界ランクが上位の選手が優先的にコーチを選択できるようになった。このため、現在シングルスで世界83位、ダブルスで70位の謝選手は自分のコーチを帯同することができなくなり、7月にFB上で「これは国によるいじめだ」と協会への不満を表明した。
その後、教育部体育署が謝選手のコーチである兄の謝政灜さんを代表コーチと同等の身分で派遣できるよう支援に乗り出し、同選手もこれを受け入れた。しかしその後、協会のコーチ選出委員の1人が「謝選手の世界ランクは代表選手の中で一番低い」とFBに書き込んだことで彼女の怒りは再燃。直後に「リオではダブルスには出場しない」と表明した。
不満を抱えたままリオ入りした謝選手は、安全を考慮して選手村に宿泊するよう求める協会の通達を無視してホテルに滞在。状況を重く見た台湾オリンピック委員会の蔡賜爵副主席が話し合いの場を設けたが、不満を訴える謝選手に対し、蔡副主席が「国のためにがんばってほしい」と語ったところ、彼女は「私はプロ選手で、国に養ってもらっているのではない」と激怒。物別れに終わった後に「代表引退」を表明したようだ。
とは言え、彼女は「リオ五輪を棄権する」とは明言しておらず、5日朝に行われた組み合わせ抽選会のリストにはシングルス、ダブルスとも謝選手の名前が掲載されており、まだ出場する可能性は残されているようで、今後の展開が注目される。
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