世界最大の髪飾りメーカー、弘帆は９日、同業の芳協および昱匯国際の100％株式を計２億5,000万台湾元（約８億円）で買収することを董事会で決議した。弘帆の朱鵬飛董事長は、北米市場の売上構成比が60％となっている同社にとって、芳協が主要ターゲットとする欧州市場での展開に大きなメリットがあると強調。今月から売上貢献が見込めると説明した。10日付工商時報が報じた。
朱董事長によると、芳協は欧州の小売ブランド「ＡＭＳ」を最大顧客とし、ミドル～ハイエンドの髪飾り製品を供給している。一方の昱匯国際は手芸用品の設計開発を手掛け、米国の販売業者「Multy Craft」などが大口顧客となっている。弘帆はこうした商品を手掛けておらず、今回の買収により女性や子供向けアクセサリー市場での展開が拡大できそうだ。
弘帆は今年、ディズニー映画『ファインディング・ドリー』が人気となっている影響で関連商品の受注が好調となっており、上半期の純利益は１億8,100万元に上った。７月は出荷が間に合わなかったことが要因となり、4.28％の減収となったものの、８月は増収を回復する見通しだ。さらに芳協および昱匯国際も年内の受注見通しは明るく、３社合計の通年売上高は30億元を超えると証券会社は予測している。
