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粉飾決算疑惑のファイソン、当面の上場廃止を回避


ニュース 電子 作成日:2016年8月12日_記事番号:T00065789

粉飾決算疑惑のファイソン、当面の上場廃止を回避

 NAND型フラッシュメモリーコントローラーIC設計の群聯電子(ファイソン・エレクトロニクス)が11日、上半期の決算報告書を公告した。粉飾決算の疑いで検察の捜査を受けている同社は、8月15日までに上半期の決算を提出できなければ上場廃止となるとの観測が流れていたが、期限通りに発表されたことで当面の上場廃止は避けられたもようだ。12日付工商時報が報じた。

 ファイソンの決算報告書によると、同社の上半期連結売上高は203億6,300万台湾元(約660億円)、純利益は18億8,300万元とほぼ市場の予測通りとなった。

 疑惑についてファイソンの潘健成董事長はこれまで「業績を偽装したことはなく、個人的に利益を得ようとしたこともない」と説明しており、今回の報告書についても同社は「董事会の承認を得た上、会計士による監査を受けた」と強調した。

 ただある会計士は、▽決算に必要事項が記載されていなかったことを大株主や董事、監査した会計士は知らなかったのか▽子会社との資金のやり取りをなぜ潘董事長の個人名義で行ったのか▽潘董事長の個人名義となっている子会社3社にファイソンの利益を移すことは背任行為に当たるのではないか──などと指摘。潘董事長の説明には疑問の余地が残ると語った。