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故宮博物院、9月から展示物の撮影を解禁


ニュース 社会 作成日:2016年8月16日_記事番号:T00065863

故宮博物院、9月から展示物の撮影を解禁

 故宮博物院は15日、これまで全面的に禁止されてきた館内における展示物の写真撮影やビデオ撮影を9月1日~12月1日まで試験的に解禁すると発表した。9人以上の集合写真やフラッシュ、三脚、「自撮り棒」などの使用は認められないが、今回の措置で参観者は翡翠(ひすい)を白菜の形に彫刻した「翠玉白菜」や、豚の角煮の形をした瑪瑙(めのう)の彫刻「肉形石」など人気展示物と一緒に写真に収まることが可能になる。

 フランスのルーブル美術館、英国の大英博物館、米国のメトロポリタン美術館、ロシアのエルミタージュ美術館と並ぶ「世界5大博物館」の一つに数えられる故宮博物院だが、他の4館では既に展示エリアでの写真撮影が認められており、故宮は最も遅い解禁となる。

 故宮の李静慧副院長は、これまでの撮影禁止措置について、フラッシュなどの光に弱い古代中国の絵画を保護するためと説明。こうした展示物については今後も注意書きを掲示して禁止措置を継続するが、「翠玉白菜」や「肉形石」といった彫刻類、青銅器類、陶器類などの展示物はフラッシュの光に影響を受けにくいとして撮影解禁を決めたという。

 9月より南部院区(故宮南院、嘉義県)を含め展示物の約7割が撮影できるようになる。金曜日と土曜日の午後6時~9時の延長開館時間は、静かな鑑賞環境を維持するため、撮影を全面禁止とする。

 李副院長は、撮影を解禁することで参観者が自分の撮った収蔵品の写真や動画をインターネット上にアップロードし、「広報大使」の役割を果たしてくれると指摘。博物館を市民により身近な存在に変えることができると期待している。