ニュース 社会 作成日:2016年8月22日_記事番号:T00065966
スタジオジブリ映画の音楽を多数手掛けたことで知られる作曲家、久石譲氏が指揮者を務める新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラが20日夜、台湾大学体育館でコンサートを開催した。しかし演奏の合間に場外から、耳慣れたごみ収集車のメロディーがはっきりと聞こえてきて場内が微妙な雰囲気に包まれ、コンサート終了後、主催者のフェイスブック(FB)ページには非難のコメントが殺到した。
今回のコンサートを主催した大鴻芸術(ビッグアート)によると、中正紀念堂の国家音楽庁などコンサート専用の会場を都合により手配することができず、台湾大学体育館側からも事前に、公演中の午後8時~9時10分の間にごみ収集車が近くを通過する可能性があるとの通告を受けていたという。
しかし、その旨を日本側に伝えたところ先方からは「環境音がコンサートのプログラムを壊してしまうことはない」との返事が返ってきたため、特別な対策を講じることはしなかったようだ。
ただ、演奏への影響を懸念して久石氏を含む演奏者にはこの情報を伝えていなかったため、公演中に突然、場外から聞こえてきたごみ収集車のメロディーを耳にした久石氏は、一瞬、いぶかしげな表情を見せた後、辺りを見回すようなしぐさを示したものの、音の出どころが見つからず、次の曲の演奏を控えた。そして収集車が遠ざかり、メロディーが聞こえなくなると場外に向かって深々と一礼するというユーモアを見せ、会場は爆笑に包まれた。
大鴻芸術によると、コンサート終了後、久石氏はスタッフに「あれは何の音?」と尋ね、さらに「私の反応は悪くなかったでしょ?」と笑ったという。
しかしその後、大鴻芸術のFBページにはコンサートの来場者とみられるネットユーザーから「海外に恥をさらした」「初めてコンサートでごみ収集車のメロディーを聞いた」など批判コメントが殺到し、同社は「今後はより良い鑑賞環境を提供できるよう努力する」との釈明コメントを掲載した。
聴衆たちは、好きな音楽の世界に浸っている最中に日常の象徴とも言えるごみ収集のメロディーを聞かされて、さぞや気分が台無しになってしまったことだろう。
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