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重いコンプライアンスコスト、銀行の米国撤退相次ぐ【表】


ニュース 金融 作成日:2016年8月23日_記事番号:T00065982

重いコンプライアンスコスト、銀行の米国撤退相次ぐ【表】

 兆豊国際商業銀行(メガ・インターナショナル・コマーシャル・バンク)のニューヨーク支店がマネーロンダリング(資金洗浄)対策の不備で米ニューヨーク州金融サービス局(DFS)より罰金1億8,000万米ドルを科された問題は、米金融当局による金融機関への厳しい管理の在り方を浮き彫りにした。重いコンプライアンスコストを嫌気して、台湾銀行業界では台北富邦銀行と国泰世華銀行(キャセイ・ユナイテッド・バンク)が昨年相次いで米国からの撤退を決定。台新銀行も22日、米国進出計画を取りやめる考えを示した。23日付経済日報が報じた。

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 台新銀は今年第2四半期の業績説明会で、米国西海岸に支店を設置する方針を表明していた。しかし、台新金融控股(台新金)の林維俊財務長は、米国はコンプライアンスコストが重過ぎるため計画を撤回するとの考えを表明、10月下旬に開設する東京支店など、今後の海外展開はアジア太平洋地域に重点を置くと述べた。

 台北富邦銀行と国泰世華銀行は昨年10月と5月に、それぞれ米国で唯一の支店だったロサンゼルス支店の閉鎖を決めた。業務量がアジアの支店ほど多くないのに管理コスト、人事コストが高いためで、両行とも今後はアジアでの展開に注力する方針だ。