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南投で羽アリの大群発生、「まるで黒い雨」


ニュース 社会 作成日:2016年8月24日_記事番号:T00066015

南投で羽アリの大群発生、「まるで黒い雨」

 南投県で最近、大量の羽アリが発生し、町中や住宅の至る所に侵入しており、地元住民から「まるで黒い雨が降っているようだ」と悲鳴が上がっている。

/date/2016/08/24/19ant_2.jpg当面は、夜間しっかりと窓を閉め、カーテンなどで明かりを遮り、羽アリの飛行期が過ぎるのを待つしかない(24日=中央社)

 南投県国姓郷で22日夜、突然、小さな黒い羽アリの大群が押し寄せ、電灯の明かりに誘われて住宅の中に入り込んだ。「こんな状況に遭遇したのは初めて」というある住民は、翌朝、床一面を覆い尽くした羽アリを掃除するも、ほうきで掃いても掃いてもきりがないほどの多さで、しかも梁(はり)の上にもびっしりと羽アリが乗っており、次から次へと塊になって床に落ちてきたと証言している。

 また国姓郷北港村の村長によると、同夜はバイクに乗ると顔に羽アリがぶつかってきて目も開けられない状態だったそうだ。

 羽アリの大量発生を受けて同郷では、多くの住民が殺虫剤の購入に走ったため、雑貨店などでは売り切れ状態となったという。ただ、この羽アリには殺虫剤が効かず、「火攻め」にするしかないとの声も聞かれる。

 国姓郷のほか中寮郷、名間郷、集集鎮、魚池郷など県内各地が同様の状況に見舞われており、地元の役所には羽アリの駆除方法に関する問い合わせが殺到している。

 南投県農業処によると、この羽アリはもともと台湾に生息する種で、竹林や雑木林、農園などでよく見られ、植物の蜜を食べるが、農作物に直接危害を及ぼすことはないという。また研究者は、この種の羽アリはオスと女王アリのみが空を飛ぶが、繁殖期を迎え、群が一定の規模に達すると飛び立つことが分かっているという。その上で飛行期は1~2週間程度で、これを過ぎると姿を消すと指摘した。住民たちの悩みも、そう長く続くことにはならないで済みそうだ。