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蔡総統「ツアーの構造変化必要」、中国人観光客減少問題【表】


ニュース 商業・サービス 作成日:2016年8月29日_記事番号:T00066079

蔡総統「ツアーの構造変化必要」、中国人観光客減少問題【表】

 蔡英文総統は27日、テレビ局のインタビューに応じ、民進党への政権交代後、台湾を訪れる中国人観光客が激減していることについて、ツアー旅行の構造変化が求められているとの認識を示した。28日付経済日報などが伝えた。

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 蔡総統は「現在はツアー客のパターン転換の時期に当たる。以前は台湾一周のコースしかなく、毎日急ぎ足で、運転手も観光客も大変だった」と述べ、台湾だけでなく中国側も構造変化と自由旅行の充実を望んでいるのではないかと指摘した。

 蔡総統は「(政権交代後)自由旅行は増えこそすれ減ってはいない」とした上で、中台の窓口機関による正式な連携には障害が生じているが、観光業界の窓口機関である中国側の海峡両岸旅遊交流協会(海旅会)と台湾側業界団体による連携は続いていると指摘した。

 台湾を訪れる中国人ツアー客の減少は止まらない。7月の中国人観光客は前年同月比15%減となり、特にツアー客は35.2%の落ち込みを記録した。このままのペースでは通年で中国人客は40万人の減少が見込まれる。

 行政院の張景森政務委員は「今後数カ月の状況は楽観できない」と述べ、交通部に来週までに中国人客の市場開拓計画を提出するよう求めた。

 賀陳旦交通部長は、中国人客に地域ごとに深みのある旅行を楽しんでもらうことを解決策の一つとして掲げたが、観光業界は民進党政権が中台関係の改善に本腰で取り組まない限り、根本的な問題解決にはならないとの意見が根強い。

 中華民国旅行商業同業公会全国聯合会(旅行業全聯会)の李奇岳広報担当は「民進党は選挙運動期間に中国人観光客は減らないと言っていたが、中国人ツアー客は減少した。政府は解決策を速やかに示すべきだ。問題は中国当局が(ツアー引き締めの)手を緩めるかどうかだ」と主張した。