ニュース 社会 作成日:2016年9月5日_記事番号:T00066228
台北市をはじめ北中部6県市で提供されている公共レンタサイクル「YouBike(ユーバイク、微笑単車)」で8月31日に大規模なトラブルが発生し、貸出・返却が不能となり、ユーバイクを通勤、通学の足として利用する多くの市民に影響が出た。一方で今回のトラブルにヘルプ要員として駆り出されたアルバイトからは、市民から心ない言葉を浴びせられたり、理不尽な態度を取られたりして「台湾人のクレーマーぶりがよく分かった」との声が上がっている。
普段はアルバイトとして利用者がユーバイクを利用しやすいよう、貸出・返却ポートで自転車の補充や整理を担当しているというネットユーザー「Dcard」さんは、トラブルが発生した8月31日夜、出勤すると上司から、エンジニアが修理を行うために、駐輪ポールのカバーを開ける手伝いをするよう指示された。
暗がりの中、地面にしゃがみ込んでポールのカバーを一つ一つ開け、エンジニアがソフトウエアの更新作業を終えた後、またカバーのねじを締めて回った。
しかし、Dcardさんが忙しく作業をしている間も市民からひっきりなしに「ユーバイク、借りられる?」との質問を受けたといい、彼は逐一「修理中なので借りられません」と答えなければならなかったという。
しかも、市民の中にはバイトにすぎない彼に向かって舌打ちをしたり、不機嫌な顔で「なぜそんなに修理が遅いの?」、「故障起きたのは朝じゃないの?」と詰問する者もおり、「あんたたちのせいで遅刻だよ」と吐き捨てるように言われたこともあったそうだ。
結局、夜9時までの勤務時間は伸び、作業と客への対応に疲れ果ててDcardさんが帰宅した時には12時を回っていた。そしてテレビをつけるとそこには「ユーバイクはトラブル回避策も講じず、運営がまひした」と非難し、賠償すべきだと訴える市民の姿が映し出されていた。
これを見たDcardさんは堪忍袋の緒が切れてしまったようで、自分のブログに「僕らがあんたに何の借りがあるというのか?ユーバイクが使えなければバスに乗るか、歩けばいいじゃないか。何でもかんでも賠償しろなんて言わないでほしい。自分が自転車を壊しても弁償なんかしないくせに」と怒りの文章を書き込んだ。
これに対し、ネットユーザーから多くの賛同が集まったが、ユーバイクを運営する運営する捷安特(ジャイアント)は結局、9月2~5日は初めの1時間の利用を無料とすると表明した。
相手のミスで自分の生活を乱されることに気分を害する気持ちは分かるが、トラブル解消に務める現場のエンジニアやバイトに当たるような節度のない態度は慎みたいところだ。
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