ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

新竹のネット詐欺事件、被害者の86%が大卒以上


ニュース 社会 作成日:2016年9月7日_記事番号:T00066278

新竹のネット詐欺事件、被害者の86%が大卒以上

 新竹市警察局の調べによると、新竹県市で発生したインターネット利用の詐欺事件における被害者の86%が大卒以上の学歴保有者だということが明らかとなった。さらに職業別に見ると、エンジニアが34%を占めており、こうした層のネット利用率が高いことが背景にあると警察は指摘している。

 内政部警政署が設置している詐欺被害専用のホットライン「一六五反詐騙専線」の統計では、台湾のネット詐欺事件で現在、最も活用されているプラットフォームは、昨年10月に台湾でのサービスを開始したシンガポール発祥のフリーマーケット(フリマ)アプリ「Shopee」で、「購入した商品の分割払い設定を操作する」、「商品を10セット以上重複購入させる」という手口がよく用いられるそうだ。

 一方、新竹県市において詐欺グループは、フェイスブック(FB)のショッピングコミュニティーを犯行のツールに利用することが多いほか、同エリアには大学が多数存在することから英語能力試験のTOEICをかたって学生をだますといったケースも目立つという。

 ある大学院生は先月、スマートフォンを使ってパソコン部品のオークションコミュニティーに「グラフィックカードのGTX970を購入したい」と書き込んだところ、1人のユーザーから「6,400台湾元で売る」との通知が入ったため、すぐに入金した。しかし翌日、相手とまったく連絡が取れなくなり、商品も送られてくることはなかったそうだ。

 また、国立大学卒のある女性も7月末にネット上のコミュニティーで子供用のおむつ4箱を4,400元で購入し、オンラインで支払いを済ませたが、こちらも商品を受け取れないまま相手と音信不通になってしまった。

 新竹市刑事警察大隊の林宏昇隊長は、「ネット詐欺の被害額のほとんどは数千元~1万元とそれほど高額ではないが、詐欺事件数全体に占める比率は非常に高い」と指摘。こうした現状を受けて同市警では、少しでも詐欺被害を減らそうと、大学や新竹科学工業園区(竹科)の企業に出向いて啓蒙活動を行うことを決めた。