ニュース 社会 作成日:2016年9月12日_記事番号:T00066384
南投県の渓頭自然教育園区のシンボルとなっていた樹齢約2,800年のタイワンベニヒノキの神木が11日に倒れ、近くにいた観光客3人が負傷。うち1人は内臓破裂などの重症を負い、危篤状態に陥っている。
自然教育園区の神木は、遠足や卒業旅行でよく訪れられるスポットで、倒れたことを残念がる声が多数聞かれた(中央社)
自然教育園区を運営する台湾大学実験林管理処・渓頭営林区の鍾立展主任によると、この神木は高さ38メートル、幹の周囲は13.6メートルと、大人10人が手をつないでようやく抱きかかえられるほどの太さで、重量40トンに達する巨木だった。この見事な神木を見ようと、毎年170万~200万人の観光客が訪れているという。
ただ、この神木はかなり前から腐朽菌による腐食が進んでおり、日本統治時代には既に幹の中が空洞になる、いわゆる「立ち枯れ」状態となっていたという。かつては空洞になった幹の中に入って記念写真を撮る観光客も多かったが、安全を考慮して約20年前に周囲に防護柵が設置された。
その神木が倒れたのは11日午後1時ごろ。約70人の観光客が木を眺めていたところ、突然、音を立てて根本から倒れ、逃げ遅れた3人の男女を直撃。負傷者はすぐに病院へ搬送され手当を受けたが、そのうちの1人、陳淑幸さん(49)は胸骨と肋骨を骨折、腎臓と脾臓が破裂するなどの重症を負い、依然、危険な状態にあるという。残りの2人は頭や足に傷を負ったものの命に別状はないようだ。
なお神木が倒れた原因は、腐朽菌による長年にわたる腐食に加え、最近続いた大雨により地盤が緩んだためと考えられているが、現在専門家が詳しい調べを進めている。
また台湾各地に現存するベニヒノキの巨木は、日本時代に幹の中が空洞と判断されて伐採を逃れたものが多いそうで、いつ倒れてもおかしくないため、行政院農業委員会(農委会)は今後管理を強化する方針だ。
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