ニュース 政治 作成日:2016年9月26日_記事番号:T00066585
台湾はカナダ・モントリオールで27日に開幕する国際民間航空機関(ICAO)総会に出席できないことが23日までに確定した。台湾は「国家」資格を必要としない国際組織への参加を目指す方針からICAO総会への参加を欧米各国に求めたが、最終的には中国の反対で参加を実現できなかった。25日付聯合報などが伝えた。
台湾の李大維外交部長は、ICAOの姿勢を「誤った決定だ」として強い遺憾の意を示した(23日=中央社)
中国は、蔡英文政権が中台間の「1992年の共通認識(92共識)」を受け入れないことを理由に、台湾の国際組織への参加にこれまでよりも強い難色を示していた。
蔡総統は「台湾に対する極めて不公平な待遇であり、国際的な航空安全にとっても重大な損失だ」と述べ、強い不満を表明した。蔡総統はICAO総会開幕当日の27日に予定される台湾駐在外交関係者との会合で重要談話を発表し、今回の事態について改めて見解を表明するもようだ。
25日にはICAO総会に向け、交通部民用航空局(民航局)の何淑萍副局長率いる代表団が予定通り出発した。会場外で諸外国との会談や抗議活動を行う方針だ。
一方、中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の馬暁光報道官は「台湾がICAO総会に参加できなかったのは、民進党が92共識を認めず、両岸(中台)共同の政治的基礎を破壊したためだ。民進党は責任を中国に押し付け、民衆をミスリードすべきではない」と批判した。
台湾周辺の台北飛行情報区(FIR)は、西太平洋の主要航空路に位置する。民航局は「昨年は153万便に航空管制サービスを提供した。台湾がICAOによる調整の動きに乗り遅れれば、航空管制上、安全面の不安が生じかねない」と指摘した。
ICAO総会は3年ごとの開催で、台湾は「92共識」を受け入れていた馬英九政権下の2013年、中国側の提案で「招待ゲスト」として、42年ぶりに「中華台北」の名義で出席を果たしていた。
米国のラッセル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は「米国は台湾が意義ある形で国家地位を必要としない組織に参加することを支持する政策を取っている。台湾が意義ある形でICAOに参加することを望んでいる」と台湾に理解を示した。
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