経済部統計処が27日発表した小売業の８月売上高は3,284億台湾元（約１兆円）で前月比4.7％減、前年同月比0.03％減と、ほぼ前年並みだった。訪台中国人観光客の大幅減少が響いたもようだ。28日付工商時報などが報じた。
小売業の８月売上高の内訳は、▽コンビニエンスストア、270億元（前月比2.1％減、前年同月比3.1％増）▽百貨店、225億元（前月比11.2％減、前年同月比0.4％減）▽スーパーマーケット、191億元（前月比11.1％増、前年同月比0.7％増）▽量販店、180億元（前月比6.2％増、前年同月比5.9％減）──だった。経済部は、量販店の減収は７月に中元節（旧暦７月15日、今年は８月17日）セールを前倒しで開始したためと分析した。自動車・バイク業は389億元で前月比33.3％減、前年同月比2.2％増だった。年初からの貨物税（物品税）減免措置が貢献した。
飲食業の８月売上高は375億元（前月比0.5％減、前年同月比0.6％増）だった。卸売業は8,328億元（前月比3.5％増、前年同月比3.4％増）で、19カ月ぶりにプラス成長に転じた。ハイエンドのモバイル端末、ＩｏＴ（モノのインターネット）、カーエレクトロニクス需要が高まり、半導体や液晶パネル販売量が増えた。
経済部は、９月の小売業、飲食業売上高は、消費者が台風到来で外出を控えたため、前月よりやや減少するが、百貨店の週年慶（創業祭）セールにより、前年同月比で１～３％増えると予測した。
