交通部は５日、自動車運転免許の取得希望者に、公道での路上試験合格を必須とする制度を来年５月から導入すると発表した。これにより免許取得者の運転技術向上を促し、交通事故の発生を抑えたい考えだ。６日付蘋果日報が報じた。
台湾ではこれまで、教習所内コースでの運転試験に合格すれば免許が取得できたが、今年３月に路上テストを選択できる制度を試験的に導入。交通部公路総局によると、来年５月からは教習所コースにおける車庫入れ、路肩停車、坂道発進などの試験と路上試験の両方に合格が必要となる見通しだ。
逢甲大学運輸科技・管理学系の李克聡副教授は、路上試験が実際の道路状況に慣れることを目的とするだけでは交通安全の改善に効果は低いと指摘し、受験者にさまざまなケースを経験させて運転の正しいルールを身につけさせる必要があると提言した。
なお賀陳旦交通部長によると、台湾は路上試験での合格が義務付けられていないため、多くの国・地域で自動車運転免許相互承認の互恵措置が受けられない状況にあるという。
