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アモイ、台湾パネル産業の重要拠点に


ニュース 電子 作成日:2008年4月11日_記事番号:T00006733

アモイ、台湾パネル産業の重要拠点に

 
 中国福建省のアモイが、台湾パネルメーカーの新たな集積拠点として注目を浴びている。友達光電(AUO)と中華映管(CPT)に続き、鴻海集団傘下の群創光電(イノルックス・ディスプレイ)もこのほど、同地へのパネルモジュール工場の設置を決めた。馬英九新政権で直航が実現すれば、台湾から最も近い中国の都市となるアモイは、華南のパネルモジュール産業チェーンの重要拠点として発展する可能性がある。11日付工商時報が報じた。
 
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火炬ハイテクパークに20社以上集積
 
 友達が進出したアモイ市翔安区のハイテクパーク、「火炬高新技術産業開発区(火炬高新区)」には、中国のバックライトモジュールメーカー、達運精密工業や、表面実装技術(SMT)、パッケージングなどの関連メーカー20社以上が進出して、既にサプライチェーンの形成が始まっている。

 このほどアモイへの進出を決めた群創の許嘉成財務長(CFO)によると、今年末に予定している第6世代工場の前工程拡充に合わせてモジュール新工場に設置するが、具体的な場所についてはまだ未定だという。

光電産業を積極誘致
 
 アモイ市政府は、アモイ市翔安区を光電産業エリアと位置付け、租税を優遇するなど、パネルメーカーの誘致を積極的に行っている。直航が実現すれば、新竹や台中からの直線距離は300キロメートル以下と近いため、台湾メーカーにとっては大きな魅力だ。

友達など3社、生産拡大へ
 
 友達は火炬高新区の後工程モジュール(LCM)工場について、4期に分けた拡張計画を立てており、前工程の生産能力増加に合わせ、モジュール生産能力を拡大していく。現在の大型パネルモジュールの生産能力は55万枚、中小型は540万枚だ。アモイ市招商局(企業誘致局)の統計によると、年間生産額は200億人民元(約2,900億円)に上る。

 中華映管(CPT)は、提携先の中国3大液晶テレビブランドの一つである、廈華電子(Xoceco)にテレビパネルを供給すべく、火炬高新区でパネルのモジュール組み立てを行う。

 廈華は、火炬高新区を中国最大の液晶テレビ生産拠点とする計画だ。今年上半期に工場を正式に稼動させ、第1期の生産能力300万台を、最終的には800~1,000万台まで拡大させる。将来的には本部の3工場も同地に移転させる考えだ。

 台湾パネルメーカーのこれまでの中国の主なモジュール製造拠点としては、蘇州、南京、深圳がある。 華南地区では、群創が龍華(広東省深圳市)に、中華映管が深圳、福州、福清(福建省福清市)に、奇美電子(CMO)が南海(広東省南海区)に、韓国のLGディスプレイ(LGD)が広州に工場を展開している。