20日付電子時報によると、12インチウエハーが世界的に供給不足に陥っており、ファウンドリー世界最大手の台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）や半導体メモリーメーカー、中国の半導体メーカーによる争奪戦となっている。こうした中、業界関係者は同ウエハー価格は今年第２四半期に15％上昇するほか、2018年にかけて上昇が続くとの見方を示している。
ＴＳＭＣでは現在、10ナノメートル製造プロセスのテストで12インチウエハーの需要が増大している他、アップルのスマートフォン次世代機種「iPhone8」向けの在庫を確保するため、価格を引き上げて調達を進めている。
また最近、米マイクロン・テクノロジーの幹部が日本や台湾のウエハーメーカーを訪れ、12インチウエハーの調達価格で30％の上乗せを提示したと伝えられているほか、今年、３次元（３Ｄ）ＮＡＮＤ型フラッシュメモリーの新ラインが稼働するサムスン電子もウエハーの確保に動いている。
これに積極的な生産能力拡充を続ける中国の半導体メーカーが加わり、12インチウエハーの激しい争奪戦が繰り広げられており、台塑勝高科技（フォルモサ・サムコ・テクノロジー、台勝科）、環球晶円（グローバルウェーハズ、ＧＷＣ）といった台湾のウエハーメーカーも恩恵を受けそうだ。
