金融監督管理委員会（金管会）が24日発表した市中銀行の2016年税引き前利益は合計3,000億6,000万台湾元（約１兆1,000億円）で前年比6.1％減と、２年連続で減少した。25日付経済日報が報じた。
外国為替取扱指定銀行（ＤＢＵ）の16年税引き前利益は前年比91億2,000万元（4.2％）減少した。不動産融資向け貸倒引当金の積み増しが主因だ。
海外支店の16年税引き前利益は前年比65億元（22.1％）減少した。兆豊国際商業銀行（メガ・インターナショナル・コマーシャル・バンク）のニューヨーク支店が昨年８月、マネーロンダリング（資金洗浄）対策の不備を理由に米当局より罰金１億8,000万米ドルを科されたことが最大の理由だ。
中国支店の16年税引き前利益は６億3,000万元で、前年比13億4,000万元（68％）減だった。人民元安による為替差損が主因だ。
なお、市中銀行の16年12月末の融資残高は26兆1,000億元で、前月比2,324億元増加した。内訳は▽民間企業の投資に対する融資、830億元増加▽運転資金、812億元増加▽不動産購入、653億元増加──などで、景気回復がうかがえる。
