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空き瓶に別の酒を入れて返品、法学部の学生が御用


ニュース 社会 作成日:2017年1月25日_記事番号:T00068725

空き瓶に別の酒を入れて返品、法学部の学生が御用

 台中市の量販店で先ごろ、輸入酒を購入した男性が中身を飲んだ後、空き瓶に別の酒を詰めて返品しようとして拒否され、さらに店内の酒を盗もうとして窃盗罪で逮捕された。しかもこの男性は法学部に在籍する大学生だと判明し、警察は「法を知りながら法を犯すとはどうしようもない」とあきれ返っている。

 警察の調べによると、法律系大学3年の男子学生(休学中)は昨年12月初旬、台中市の米系会員制量販店、コストコ(好市多)で1,349台湾元のラム酒「マウントゲイラムXO」を購入。同店の返品制度が比較的寛容なことを知っていた彼は、この酒を飲んだ後、空き瓶に別の酒を詰め、同月29日午前中に店を訪れて返品を申し入れた。しかし、対応に当たった店員に中身が違うことを見抜かれ、返品を拒否されてしまった。

 これであきらめればよかったものの、男子学生は同日午後、変装して再度同店を訪れ、売り場にあったマウントゲイラムのふたを開け、服の中に隠し持った空き瓶に中身を半分移し替え、これを持って受け付けで返品を申し入れた。自分では気付かれないと思っていたらしいが、店員に正体を見抜かれ、警察に通報されてしまった。

 取り調べを受けた男子学生は、「この酒があまりにおいしくて、返品して受け取った金でもう1瓶購入しようと思った」と供述した上で「ばかなことをした」と後悔を口にしたが時既に遅く、窃盗罪の容疑で送検された。

 事件がメディアに報じられると、ネット上では「こんな人間が弁護士や裁判官になれば迷惑だ」といった批判が起きた。弁護士によるとこの学生は、刑が確定しても弁護士試験は受けることができるが、裁判官試験は受けることができなくなるそうだ。

 なお、「無条件で商品の返品に応じる」とうたうコストコはこれまで、「半分以上食べたステーキ」「枯れた花」「航空会社の預かり票シールが多数貼られたスーツケース」などの返品に応じており、ネットユーザーからは「クレーマーの天国」などと呼ばれている。

 ただ、今回の事件に対して同店は、「当店で販売する食品は完全に食べ終わっていなければ返品可能だが、空き瓶に別の酒を入れた場合は受け付けられない」とコメントしている。また、あまりに返品率が高い場合、会員権を剝奪することもあるそうだ。