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17年新車販売、43万台に縮小予想=和泰汽車


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2017年2月7日_記事番号:T00068782

17年新車販売、43万台に縮小予想=和泰汽車

 2017年の新車登録台数は前年比2.2%減の43万台になるとの予測が6日、トヨタの台湾総代理店、和泰汽車から示された。貨物税(物品税)減免措置が2年目となり効果が薄れること、トランプ米大統領の就任や週休2日制(一例一休)導入による先行きの不透明さなどを不確定要素として挙げた。ただ、08~15年の約23万~42万台を上回る水準は維持し、大幅減とはならないとの見通しだ。7日付工商時報などが報じた。

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 和泰汽車の蘇純興総経理は一方で、トランプ米大統領や一例一休の影響は一時的なもので、政策見通しがはっきりし消費マインドが上向けば、自動車市場の購買意欲はすぐに戻るとの見方も示した。

販売は微増目標

 和泰汽車の17年の目標新車販売台数は、トヨタが12万5,000台、レクサスが1万5,000台の計14万台で、市場規模が縮小する中、昨年実績の13万9,500台から小幅成長を目指す。市場シェアは前年比1ポイント上昇の32.5%が目標だ。

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 和泰汽車は今年、輸入車4車種を発表する。うち日本で昨年末に発売したコンパクトSUV(スポーツ多目的車)「C-HR」は、3月に台湾市場に導入する。販売価格はトヨタと交渉中だが、100万~110万台湾元(約360万~400万円)になる見通しだ。当初の輸入割り当て台数はわずか2,000台で、発売後すぐに完売するとみられる。

 この他、第2四半期にはトヨタのプラグインハイブリット(PHV)車「プリウスPHV」の新モデルとレクサスの新型クーペ「LC」を、第4四半期にはレクサスのセダン「LS」の新モデルを発売し、販売増への貢献を期待する。

販売拠点133カ所へ

 和泰汽車はシェア拡大に向け、新車の導入のほか、今後2年間で投資額50億元で店舗網を拡大する。うちトヨタブランドには30億元を投じ、台北市士林区、新北市の蘆洲区と中和区、花蓮県に新店舗をオープンし、年内に販売拠点を133カ所まで拡大する。台北市南港区、桃園市南崁、台中市潭子区、屏東県の店舗ではショールームを拡張する。

トランプ効果で車種充実も

 蘇総経理は、トランプ米大統領就任による台湾自動車市場への影響について、プラスかマイナスかは判断し難いと述べた。トヨタが政策に呼応して米国内での生産を拡大すれば、日本国内工場の生産能力に余剰が生じ、米国以外への輸出増加が必須となり、結果として今まで台湾に導入されていなかった車種が輸入でき、ラインアップが充実して和泰汽車や台湾のトヨタユーザーにはプラスとなる可能性があると指摘した。

 一方で、トヨタが海外生産拠点の大幅見直しを行えば、トヨタと和泰汽車の合弁自動車メーカーで輸出車の生産を多く手掛ける国瑞汽車が影響を受けるとの見方も示した。

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