ニュース 社会 作成日:2017年2月7日_記事番号:T00068804
6日午後、1機の軍用機が台北松山空港に着陸しようとしたところ、周辺の上空を飛行するドローン(小型無人機)を発見。これを受けて管制塔はただちに同空港の離着陸業務を一時停止した。その後、航路の安全が確認され、業務を再開するまでの約1時間で民間機5機、757人の旅客に影響が及んだ。ドローンが原因で業務が停止するのは同空港では初めてのことだった。
航空警察局と交通部民用航空局(民航局)の説明によると、同日午後4時20分、松山空港に着陸しようとした軍用機が、飛行ルート上にある新北市五股区・水碓観景公園の上空に何者かが操作中とみられるドローンを発見した。さらにこのドローンは軍用機よりも高い高度で飛行しており、衝突の恐れがあるとしてすぐに空港の管制塔に連絡した。
連絡を受けた管制塔は4時23分に飛行機の離着陸を緊急停止し、地元警察に通報して対応を依頼。民航局も担当者を現場に派遣して協力に当たらせた。しかし、大掛かりな捜査が行われたものの、ドローンや操縦者は見つからず、5時18分に空港業務が再開された。
国防部の統計によると、台湾では2015年7月から16年12月末までの間に空港周辺エリアで違法にドローンを飛行させたケースが少なくとも8件確認されている。
うち台中国際空港では昨年8月15~17日に今回と同様のケースが発生し、飛行機の運航に遅延が生じており、その後、民航局は軍部や地方自治体と協力し、空港周辺の空き地にドローンを飛ばしやすい場所に操縦禁止の掲示を設置したほか、トラブルが発生した際の作業手順を作成した。このため、今回の松山空港でのトラブルでは、比較的速やかな対応が取られたようだ。
あるパイロットは、飛行ルートにドローンが進入し、航空機にぶつかってエンジン内に入ったり、操縦席の窓ガラスを破損するなどの事態になれば重大な航空事故につながる恐れがあると指摘している。このため「民用航空法(民航法)」に基づき空港、総統府、発電所、ダム、鉄道などの上空ではドローン使用が制限または禁止されているが、民航局ではさらに今後、「ドローン条項」を設け、使用者に登録や免許取得を求める方向で改正を進める方針だ。
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