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強冠廃油ラード事件で賠償判決、要求額を大幅に下回る


ニュース 食品 作成日:2017年2月15日_記事番号:T00068948

強冠廃油ラード事件で賠償判決、要求額を大幅に下回る

 食用油メーカーの強冠企業が廃油などを原料に使ったラード(豚油)を製造し、販売していた事件の集団訴訟で、高雄地方法院は14日、原告237人のうち160人に対し、強冠企業が1人当たり6,000~9,000台湾元(約2万2,000~3万4,000円)、総額133万1,400元を支払うことを命じる原告一部勝訴の判決を言い渡した。集団訴訟は行政院消費者保護会(消保会)が代行する形で提訴したもので、賠償要求額は1人当たり9万元、総額2,133万元だった。15日付自由時報が報じた。

 高雄地方法院は、原告に菜食主義者が含まれていたことや、原告の一部が強冠製のラードを使用した証拠を提出できなかったとして、160人についてのみ賠償を命じた。その上で、賠償額は摂取したラードの量に応じ、3段階で決定した。

 提訴に先立ち、消保会による仲裁で、消費者4,048人のうち3,811人が賠償金6,000元を受け取ることで強冠と和解。和解に応じない237人が提訴していた。消保会の徐邦瀚副秘書長によると、強冠と和解済みの3,811人はまだ和解金を受け取っていないという。

 問題の事件をめぐる刑事裁判では、二審の台湾高等法院(高裁)高雄分院が昨年8月、強冠董事長の葉文祥被告に懲役22年の判決を言い渡し、葉被告が敗訴したため、最高法院で審理が続いている。