コネクター大手、正崴精密工業（フォックスリンク）の郭台強董事長はこのほど、今後はカーエレクトロニクス、防水技術、医療の分野に注力する方針を明らかにした。16日付経済日報が報じた。
カーエレクトロニクス分野でフォックスリンクは、電動スクーター「Gogoro」を手掛ける睿能創意（Gogoro台湾）にバッテリーモジュールを提供しているほか、電気自動車（ＥＶ）世界最大手の米テスラに次世代のバッテリーモジュールを提供するとみられている。郭董事長は、多くのＥＶメーカーから引き合いを受けていると明かした。その上で、同社のカーエレクトロニクス事業の今年の売上高構成率は５%に高まるとの見込みを示した。
防水技術について郭董事長は、これまで業界はウエアラブル（装着型）端末に重点を置いていたが、同社は既に防水技術の応用先をモバイル端末に拡大していると説明。関連の需要を全て満たしていけると自信を見せた。
医療分野では、傘下の崴強科技（フォックスリンク・イメージ・テクノロジー）が肺結核検査装置を開発したほか、フォックスリンクも医療機器を開発して学術機関と提携する計画で、遺伝子情報などに合わせて個別化された「精密医療」市場の開拓を目指す。また、ナノテクノロジーを採用した美容医療関連製品の開発も行う方針で、欧米の業者との提携が見込めるという。
