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空港MRTの一般向け試験運行、初日は台北駅で2時間待ちも


ニュース 社会 作成日:2017年2月17日_記事番号:T00069017

空港MRTの一般向け試験運行、初日は台北駅で2時間待ちも

 台湾桃園国際機場捷運(桃園空港MRT)が16日、一般市民向けの試験運行を開始した。構想から20年をかけてようやく完成した同路線を体験しようと大勢の市民が詰め掛け、この日の搭乗者数は延べ5万人と運営会社の当初予測1日2万人を大きく上回った。特に台北駅では整理券を受け取るため長い行列ができ、ピーク時には2時間待ちという混雑ぶりとなった。

 桃園空港MRTでは試験期間中、午前8時から午後4時まで運行され、体験希望者は1日4回に分けて配布される整理券の番号に従って無料で乗車できる。

 始発駅となる台北駅では16日午前7時40分からの第1回整理券配布に向け、7時には既に長蛇の列ができた。現場は混乱状態となり、一部では「効率が悪い」などと不満の声も上がり、係員が対応に大忙しとなった。

/date/2017/02/17/18mrt_2.jpg台北駅で試乗する人の列は3キロメートルに及んだと報じられた(桃園大衆捷運リリースより)

 なお同駅で配布される整理券の最初の1枚を手にした市民は、同日午前1時半から並んでいたそうで、「開通をずっと前から心待ちにしていたので、いち早く乗ってみたいと思って仕事を休んで来た」と語り、「一番乗り」に満面の笑みを浮かべた。

 一方、台北駅から8つ目の駅、長庚医院駅では30分以内に乗車、18番目の高鉄桃園駅では5分で整理券を手にすることができたとの声が聞かれ、これから試乗しようという場合は台北駅を避けた方がよさそうだ。

 なお台北駅ではこの日、中華航空(チャイナエアライン)、長栄航空(エバー航空)など各航空会社が市内チェックイン(ITCI)サービスの提供もスタートさせており、事前に搭乗手続きと受託手荷物の預け入れを済ませて「手ぶら」でMRTに乗って空港まで行くことが可能となった(MRTに乗らなくてもITCIは利用可)。

 ただ、桃園空港から関西国際空港へ向かう便に搭乗予定の日本人客が自動手荷物預け機を利用しようとしたところ、13キログラムしかないはずの荷物の重量が30キロを超えたと計測され、預け入れられないトラブルが発生。点検のためシステムが1時間以上にわたりダウンする事態となり、多くの利用希望者から失望の声が漏れた。

 一般開放初日だったことや想定外の人出だったことから、ある程度のトラブルは仕方がないといえるが、正式開通の3月2日までに改善を進めて信頼性を高めてほしいものだ。